利用者からの理不尽な暴力や暴言、そしてセクハラなどのハラスメントに対してはどのように対応していけばいいのでしょうか?自分の身を守るために知っておきたい対処法を紹介していきます。
暴力や暴言に対してですが、まずは利用者との関わり方を振り返ってみましょう。自分だけが暴力や暴言を受けているのか、もし自分だけであれば、ほかの職員と自分はなにが違うのか、利用者に対して威圧的な態度や言葉遣いになっていないか等、自分だけでは判断がつかないのであれば上司や同僚に意見を聞いて、自分に改善の余地があるのであればまずはそこから取り組んでいきましょう。それでも効果がないのであれば、ほかの職員に協力してもらって該当の利用者からは距離を置くようにしましょう。責任感の強い人は暴力や暴言を浴びせられても、自分一人で解決しなければと思ってしまいます。しかし、その結果として大きな事故につながるかもしれません。そのため、ときには周りに頼ったり危ない状況から逃げるという選択肢も必要です。また、認知症の利用者の場合は体調不良が理由で上手に意思を伝えることができず、それによる苛立ちから暴言などにつながるケースもあります。その場合は、医療スタッフに協力してもらい利用者の状態を落ち着かせるようにしましょう。
個人レベルで対応しても状況が改善されないのであれば、上司などの責任者に報告して対応を考えてもらうことも必要です。決して「自分の力不足だから仕方がない」と一人で抱え込まないようにしましょう。上司に訴えても状況が改善されないのであれば、専門機関に相談するという手もあります。
女性介護職員を悩ませる利用者からのセクハラについてですが、毅然とした態度で接することが大切です。利用者に対して威圧的な態度で接するのは通常であればいいことではありませんが、セクハラに関しては利用者に非があるので、「やめなさい」としっかり命令しましょう。ただし、それによって利用者が激高する可能性もあるので、ケースバイケースではあります。セクハラに悩む女性職員の多くは「自分にも非があるのかもしれない」などと考え、一人で問題を抱え込んでしまう傾向にありますが、そのままでは状況の改善は見込めないので、しっかりと声をあげていく必要があります。上司や同僚に相談して、どのように対応していけばいいのかを考えていくことが大切です。そうすることで、組織としてセクハラに対応していく雰囲気ができてくるはずです。ダメなものはダメだと、毅然とした態度で対応しましょう。
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